一眼レフカメラユーザーにおいて、ニコンとキャノンの違いというのは永遠のテーマかもしれません。
一眼レフカメラを買うときは、ニコンとキャノンのどちらが良いのか迷い、実際に一眼レフカメラを使いながらも、自分が持っていない方のメーカーが気になったりもします。
ニコンとキャノンの違いについて、考えてみましょう。
知っておきたいメーカーとしての成り立ち
ニコンとキャノンの現在の違いをみていくまえに、それぞれのメーカーがいかにして一眼レフカメラの覇権を争う2大メーカーになったのかということをみていきましょう。
ニコンは、大正時代に光学兵器の国産を目指して三菱財閥の出資によって設立された会社です。
光学兵器とは、望遠鏡や潜望鏡、照準器など軍事目的で使われる光学機器です。
それが第2次大戦後に民生品の生産に転換し世界的カメラメーカーへと成長を遂げました。
一方のキャノンは1932年に吉田五郎がライカを購入したことをきっかけとして、義弟の内田三郎とともに設立した研究機関が前身で、1935年から「キヤノン」「Canon」としてカメラを販売しはじめました。
つまり、ニコンとキャノンの違いは、会社の設立から、元軍事メーカーと生粋のカメラメーカーという違いがあります。
この違いは現在の商品でも反映されていると言われます。
キャノンは画質が鮮やかで、ニコンはカメラやレンズが堅牢と評価されます。
特に議論の的となるAFの違い
ニコンとキャノンの違いで、よく真っ先にあげられるのがオートフォーカス・AFの違いです。
AFのスピードは圧倒的にキャノン有利と言われています。
ニコンはAFという機能の研究がはじまった時に、AFは必要ないというスタンスだったのでキャノンよりも開発が遅れてしまいました。
そのことが現在でも影響していると言われます。
多くの一眼レフカメラユーザーがAFのスピードについてはキャノンが速いと言っているので、これは事実と捉えて良さそうです。
しかし、合焦の精度についてはニコンが有利という意見もあります。
オリンピックのカメラ席を見ると、キャノンユーザーとニコンユーザーの割合としては半々くらいなので、上位機種についてはそこまでAFの差というものはないようです。
人物のキャノンと風景のニコン
ニコンとキャノンの違いで、画質に関してよく言われることが、キャノンは鮮やかな写真で、ニコンは見た感じに近い色合いということが言われます。
そのため、人物撮影にはキャノンが適していて、風景写真についてはニコンが適していると言われます。
確かに、グラビア撮影などをするカメラマンにはキャノンユーザーが多く、風景を撮影するプロカメラマンはニコンの率が髙いようです。
ニコンとキャノンの違いについては、多くのことが語られますが、決定的な優劣はなかなか結論付けされません。
ユーザーが多いという理由でキャノンを選んでもよいですし、プロが好むという理由でニコンを選んでもよいのではないでしょうか。