一眼レフカメラと言えば、背景ボケですよね。
被写体を大きな背景ボケで引き立てるのは一眼レフカメラならではです。
しかし、一眼レフカメラには、全体にピントを合わせるテクニックもあります。
パンフォーカスというテクニック
ボケの大きさが特徴的な一眼レフカメラですが、全体にピントを合わせて撮影することもあります。
これはパンフォーカスと呼ばれるテクニックです。
パンフォーカスは風景写真を撮影するときによく使われます。
風景写真では景色全体にピントを合わせることで、全体を細部まで表現することができます。
全体にピントを合わせるための条件
全体にピントを合わせるには、一眼レフカメラを条件に合わせて設定する必要があります。
まず大切なのが、絞り値、F値です。
一眼レフカメラで生み出されるボケは、絞りの大きさを変えることで変化します。
絞り値を小さくするとボケの量は大きくなるのでパンフォーカスをするには大きくする必要があります。
また、レンズは広角レンズを使います。
標準ズームレンズなどを使うときは広角側で撮影するようにしましょう。
これによって全体にピントを合わせるパンフォーカスが可能になります。
パンフォーカス時の絞り値
パンフォーカスをする場合は絞り値、F値を大きく設定する必要があります。
なので、必ず絞り優先モードで撮影しなければなりません。
設定する絞り値はF8以上で撮影することが基本です。
絞り値を大きくすると、シャッタースピードが遅くなるので手ブレが発生しやすくなります。
F16くらいまで大きくしたほうがパンフォーカスでは綺麗になりますが、手ブレ具合に合わせて調整してみましょう。
パンフォーカスのピント合わせ
パンフォーカスはレンズを広角側にして、絞り値を大きくしておけば全体にピントを合わせて撮影できます。
全体にピントが合うので、ピント合わせは神経質にはならなくても良さそうに思われますが、そうではありません。
パンフォーカスは、何となくピントを合わせてしまうと逆に全体がボケた写真になってしまいます。
パンフォーカスをするときは、まずはオートフォーカスで大体のピント合わせをしたあとに、マニュアルで細かいピント合わせをするようにしましょう。
望遠でも全体にピントを合わせることができる
パンフォーカスは広角で撮影することが基本ですが、望遠レンズでもパンフォーカスすることができます。
望遠レンズの場合は被写体から十分に離れて撮影することでパンフォーカスすることが可能です。
よく、月や太陽が大きく写っている写真がありますよね。
その前に飛行機が飛んでいたり、動物の影が写っていたりするのはパンフォーカスで撮影したためです。
パンフォーカスにはそういった使い方もあります。